「でも」
グラリと傾いた鷹雅の腕を取り、そのまま一本背負い。
「リディルに手ぇ出したら許さないぞ、この野郎おおおっ!」
青々と茂る柔らかな芝生の上に、黒装束の鴉天狗が叩きつけられた。
ずずーんと重い音がして、地震がきたかのような振動が辺りに広がった。
「て、てめぇ、言ってることが無茶苦茶だ……」
視界いっぱいに青空を映しながら、鷹雅は唸った。
大きく息をしていると、青々とした芝生の中から、碧色の小さな光がふわりと浮かび上がったのが見えた。
それはひとつ、ふたつと増えていき、拓斗に近づいていったリディルを取り囲む。
「……少し力、かりるね」
ぽつりとそう呟いた彼女は、纏わりついてくる碧色の光に穏やかな笑みを向け、そして拓斗の額に傷に手を伸ばした。
拓斗は特に抵抗しなかった。
目の前にいる翡翠色の目をした少女からは、何の悪意も感じなかったからだ。
リディルの細い指先から、白い光が現れる。
それは柔らかな風となり、拓斗の傷口を優しく撫でた。
傷は、一瞬のうちに消え去った。
グラリと傾いた鷹雅の腕を取り、そのまま一本背負い。
「リディルに手ぇ出したら許さないぞ、この野郎おおおっ!」
青々と茂る柔らかな芝生の上に、黒装束の鴉天狗が叩きつけられた。
ずずーんと重い音がして、地震がきたかのような振動が辺りに広がった。
「て、てめぇ、言ってることが無茶苦茶だ……」
視界いっぱいに青空を映しながら、鷹雅は唸った。
大きく息をしていると、青々とした芝生の中から、碧色の小さな光がふわりと浮かび上がったのが見えた。
それはひとつ、ふたつと増えていき、拓斗に近づいていったリディルを取り囲む。
「……少し力、かりるね」
ぽつりとそう呟いた彼女は、纏わりついてくる碧色の光に穏やかな笑みを向け、そして拓斗の額に傷に手を伸ばした。
拓斗は特に抵抗しなかった。
目の前にいる翡翠色の目をした少女からは、何の悪意も感じなかったからだ。
リディルの細い指先から、白い光が現れる。
それは柔らかな風となり、拓斗の傷口を優しく撫でた。
傷は、一瞬のうちに消え去った。


