一生懸命書いたものを、すぐに届けて。
そうして少しでも彼の顔を見て、声を聞く。それが何より嬉しい。
初めての恋は初めてのことだらけ。そこには駆け引きも何も無い。純粋無垢な子どものように、真っ直ぐな想いしかないのだ。
大きな黒い瞳をうるうるさせて兄たちを見上げる妹。
拓斗はそんな彼女の肩をぽん、と叩き、和音は頭をやんわりと撫でた。
「それなら、そう善くんに伝えればいいよ。毎日会いに行ってもいいですか、ってね」
と、拓斗。
「一方的な想いだけではすれ違ってしまうけれど、きちんと想いを通じ合わせれば2人で楽しい時間を過ごせるからね。善くんが会いたいと言ってくれるのなら、そうすればいい。家に遊びに来てもらっても良いしね」
と、和音。
そして2人は声を合わせて言う。
「でも暗くなってから外に出るのは駄目だよ。君(花音)みたいにかわいい子は誘拐されてしまうからね」
それを聞いた花音は、こくりと頷く。
「うん、分かったっ。じゃあ、明日これを届けて、善くんとお話してくるねっ」
「宿題してからだよ」
「うんっ」
素直に頷いた花音は、抱きしめたピンクの封筒を自室に持って帰ろうとした。
そこに嵐は舞い込んでくる。
そうして少しでも彼の顔を見て、声を聞く。それが何より嬉しい。
初めての恋は初めてのことだらけ。そこには駆け引きも何も無い。純粋無垢な子どものように、真っ直ぐな想いしかないのだ。
大きな黒い瞳をうるうるさせて兄たちを見上げる妹。
拓斗はそんな彼女の肩をぽん、と叩き、和音は頭をやんわりと撫でた。
「それなら、そう善くんに伝えればいいよ。毎日会いに行ってもいいですか、ってね」
と、拓斗。
「一方的な想いだけではすれ違ってしまうけれど、きちんと想いを通じ合わせれば2人で楽しい時間を過ごせるからね。善くんが会いたいと言ってくれるのなら、そうすればいい。家に遊びに来てもらっても良いしね」
と、和音。
そして2人は声を合わせて言う。
「でも暗くなってから外に出るのは駄目だよ。君(花音)みたいにかわいい子は誘拐されてしまうからね」
それを聞いた花音は、こくりと頷く。
「うん、分かったっ。じゃあ、明日これを届けて、善くんとお話してくるねっ」
「宿題してからだよ」
「うんっ」
素直に頷いた花音は、抱きしめたピンクの封筒を自室に持って帰ろうとした。
そこに嵐は舞い込んでくる。


