明け方の冷たい空気を感じて忍は目を覚ます。



無意識に摩った腕は地肌で、自分が何も着ていない事に気付いた。



ーああ、そうだった…



昨夜は産後にして初めて夜の営みを解禁したとあり、右京がなかなか放してくれなかったのだ。



確かに久しぶりではあったが、その行為での右京の執拗さはかなりのもので、それを思い出すだけで身体が熱くなるような気がした。



忍はうつ伏せで寝ている彼の寝顔を眺め、ちょっとにやける。



「…なにニヤニヤしてんの…?」



突然パチリと目を開けた右京にそう言われ思わずドキッとした。



「…ニヤニヤなんてしてないよ…」



「嘘つけ。エッチな妄想してたくせに。」



「し、してないってば!」



真っ赤になって反論する忍を引き寄せ、右京はまどろみながらクスリと笑う。



「忍イキまくってたもんなぁ…まぁ、俺もまさかこの歳でヌカ3を経験するとは…」



「ちょっ…!誰のせいよ!」



薄く目を開き「俺。」と不敵に笑う右京はチュッと忍にキスをする。



そして「すげぇ良かった」なんて言うもんだから、忍は恥ずかしくてズリズリと布団の中に潜ってしまった。