右京が忍とケイを迎えに行く為に実家に着いたのは、その2日後だった。




「右京の馬鹿っ!遅過ぎよ!」




そう言いながら抱き付いて来た忍を「ごめん」と強く抱き返す。




「ケイは?」



「ルークと遊んでる。」



「じゃあ少しなら大丈夫だね。」



玄関先でキスを交わす二人に、潤がコホン…とワザとらしい咳払いをした。




「そういうのはワタクシが居ない時にしていただけませんか?」




「相変わらずお前は空気読めねぇな…」




「右京様に言われたくありません。さぁ、お茶でも煎れますからあがって下さい。」



いつもの淡々とした口調に二人はクスリと笑う。



暖かい部屋でルークと戯れていたケイを見つけ、右京はヒョイと抱き上げてキスをする。



「今日も可愛いなぁ、お前は…」



「可愛いだけじゃないですよ、全く!」




呆れたように愚痴る潤の話を聞きながら、右京はケイを膝に乗せたままお茶に手を伸ばした。



「なんと言いますか、変な所が父親に似てしまったのでしょうね…お陰でこっちは寿命が縮まりました。」



右京はズズッとお茶を啜ると呑気にふぅとひと息着いた。