『心配かい?』



『えっ!?…なんで?』



『わかりやすいんだよ、クロウは。』



アランが眼鏡の奥にあるブラウンの瞳を細めると、右京は観念したようにため息をついた。



『正直に言うと、ケイの方は心配してない。』



きっぱりと言い切る右京にアランは驚いた様に一瞬目を丸くした。



『…なにやら理由があるみたいだね。』



そして口角を少し上げて眼鏡を中指で押し上げる。



『聞かせて貰えるかな?』



デスクに肘をつくと両手を口元で手の平を合わせた。



右京はそんな彼の一連の仕草を観察しつつ、一拍置いてからスッ…と人差し指を立てる。



『言っとくけど…ケイは俺の息子だ。妙な考えを持つなよ?』



『もちろん!』



ニコリと微笑むアランに右京は『Okay…』と身体を起こした。