右京がP2を訪れたのは優に1週間ほど経ってからだった。



久々に顔を合わせた彼にアランが『大丈夫かい?』と尋ねてしまうほど右京はやつれていた。



『何とかって感じ…』



『帰って来ないんじゃないかと心配したよ。』



『あんなに仕事が貯まってるって知ってたら帰って来なかったよ!』



そう愚痴る右京をアランは楽しげに笑う。



…笑い事じゃないって、マジで…。



グッタリとソファーに身体を預け、右京は深く息を吐いた。



『シノブとBabyは元気かい?名前は?』



『ああ、ケイだよ。お陰さまで元気みたい。』



『“K”…いいね、呼びやすくて助かる。』



どうやら日本名は発音しづらいらしい。



『どっち似?』



『皆は忍だって言うけど、間違いなく俺だな。』



右京は忍とケイの事を考えると多少の不安がよぎった。