だが彼は思うのだ…人間は身勝手な生き物だと。



現に今テレビから流れているものも幼児虐待のニュースで、若い母親が3歳の男児を殺めてしまったらしい。



…ナラ何故子ヲ産ムノカ…。



「ホント…同じ母親としては許せないわ!」



親は子を選べないし、子も親を選べない。



そう考えるとケイは幸せ者だ。



ベルセルクの血を継ぐケイを忍はこんなにも大切に育てているのだから。



ルークは“人間”とひと括りにしてしまうのは間違いかもしれないと、最近思うようになっていた。



─飼イ主ニ似テキタカ…?



不満げに尻尾を振るルークの隣で、忍はテレビから聞こえるアナウンサーの声に耳を傾けていた。