今年も残す所あと2日…。



あれこれ思い返す暇も無い程慌ただしく日々は過ぎる。



お腹が空いたと大泣きするケイに「はいはい、ちょっと待ってー」と言いながら飛んでくる忍を眺め、ルークは熟“母親は凄い”と感心した。



忍は言葉の話せないケイの要求に的確に応えていく。



ルークの視線に気付いたのか、授乳中の忍が「なに?」と首を傾げた。



─…愚痴ヲ言ワナイノダナ…。



忍は笑って「当たり前でしょ?」とルークを見た。



「これでも母親なのよ?育児に愚痴なんて無いわよ。」



─…ソウナノカ…



ケイに話し掛けながら楽しげに世話をする忍を見て、その言葉が嘘ではない事が判る。