忍は会話に疲れてソファに座る右京の隣へ腰を下ろした。



彼女が日本に帰るのは出産を控えているからだ。



なにも一生離ればなれという訳ではない。



なのに右京は自分も帰ると言って聞かないのだ。



「しのぶぅ~!」



「も~仕方ないでしょ?右京は仕事があるんだからぁ~」



ギュッと抱き締めて離れない右京を宥めるように彼の銀髪を優しく撫でる。



「離れたくないよ、忍…」



「私もよ。だけどまだ予定日まで1ヶ月あるし、いつ産まれるか解らないのに仕事を休めないでしょ?」



「ん…わかってるよ…だけど寂しいんだ…。お前が居ないと俺、生きていけない…。」



右京はそう囁いて忍の首筋にキスを落とした。



「愛してるよ、忍…」



「んっ…右京…っ…あ…」



彼の熱い愛撫に反応して思わず忍は吐息を漏らす。