彼は誰かに呼ばれたような気がしてうっすらと目を開けた。



辺りは見渡す限り真っ白で何も見えない…。



“…だれ?ぼくをよぶのは…”



何も見えなかったが確かに声が聞こえる。



─さぁ、起きて…



“だれなの?”



彼の質問には答えず、声だけがただ響く。



─おいで…さぁ、こっちへ…。



とても優しい声だった。



不思議と自分も“会いたい”という気持ちになって来る。



真っ白な空間を漂い、彼は声のする方へと向かって行った。



─さぁ、おいで…。




……ママの元へ…!─