忍にベッタリくっついて丸くなるルークに「こら、ルーク!」と言う右京の声が聞こえた。



「そこは俺のポジションなんだからな!」



…器ノ狭イ奴ダ…。



ルークは右京を無視して尻尾を振った。



そんなルークを右京がジッと見つめている事に気付いた。



「…どうしたの?」



「いや…なんでもない。」



そう答えた右京に忍は首を傾げ、「へんな右京…。」と独り言を呟いた。



食材を抱えてキッチンに入って行く彼をルークは盗み見てから欠伸を一つすると、再び目を閉じる。



…モシカシタラ我ニ気付イタカ…?



右京が本当にベルセルクだとしたら、とっくに気付いていてもおかしくない。



だが、右京がルークを問い詰めるような事は無かった。