右京に関してはそんな感じだが、忍のお腹の子供は確かにベルセルクの血を受け継いでいる。



“あの方”が右京に忠誠を誓っているのと同様、ルークもベルセルクの子供には一目置いている。



といってもまだ目には出来ないのだが…。



落とした卵と格闘している右京を見てソファに座っている忍はゲラゲラと笑っていた。



ルークはそんな彼女の隣に来ると、大きなお腹にすり寄る。



「ほら、ルークも呆れてるわよ~?」



「うるせぇ!いいんだよ、今日はオムレツにするつもりだったんだからぁ!」



忍はルークをヨシヨシと撫でながら、「ダサいパパだと思うでしょ?」と囁いた。



彼女を見上げてニャーと鳴くと、忍は優しく微笑む。



ルークは彼女のその笑みが好きだった。