ふぅ…と忍の隣に倒れ込んだ右京はそのまま寝息を立て始める。



本当はあの夢の話をしたかったが、疲れきった右京を見たらそんな気になれなかった。



…まぁいっか…



たかが夢の話だ。



忍自身がモヤモヤとしているだけで、急を要するにような話ではない。



諦めたように忍も目を閉じたところでもう一つ彼に言おうと思っていた事を思い出した。



…赤ちゃんの性別…“男の子”だって右京に教えてあげないと…。



忍は寝ながら彼は喜ぶだろうかとか、名前は何がいいかとか色々と想いを馳せる。



その晩の夢はよく覚えていなかったが、凄く幸せな夢だった気がした…。