「……なにこれ……」



「ネコちゃん。」



「いや、それくらい見ればわかるよ…」



「さっき道端で震えてたの…。」



ニャーと鳴くソレを凝視してから忍に視線を移す。



「さっき道端で震えてたの…。」



「…なんで二回も言う…」



懇願するような一人と一匹に、はぁ…とため息をついて右京はガシガシと銀髪を掻いた。



「わかったからそんな目で見るな!」



「飼っていいの!?」



「そのつもりで拾って来たんだろ?…でも…」



右京は忍から猫をヒョイとつまみ上げた。



「まずは風呂だな…」



ジタバタと暴れる猫の首根っこを掴んで目線を合わせる。



「お前、きったねーな。どこに居たんだ?」



猫と会話をしながらバスルームに向かう右京を見て忍はクスッと笑った。