久々の休日だというのに、外は雨だった。



ソファに足を投げ出し、経済新聞に目を通す。



活字を見ると何故眠たくなるのだろうか。



右京はものの5分と経たずに睡魔に襲われ、新聞紙を顔に乗せたまま寝息をたて始めた。



途中忍に何か言われてよく理解出来ないまま「ん…」と短く返事をした。



─バタンッ…!



ドアの閉まる音と「ただいまー」という声で目が覚めた。



時計を見ると時刻は既に午後1時を回っている。



どうやら1時間以上も寝ていたらしい。



「おかえり…ってどっか出掛けてたの?」



「買い物行くって言ったじゃない。」



…まったく聞いてなかった…。



身体を起こして伸びをする右京の鼻先に忍がソレをぬっ…と突き出した。