それから、何日かしたある日。

ユミが、学校帰りに本屋の行きたいと言い出した。


オレは付き添って、本屋の向かった。



ユミが手にしたのは、『人魚姫』の本だった。



「誰かにあげるの?」


オレの問いかけに


「ううん。急に読みたくなって…」


「なんでまた、この本を読みたくなったの?」


「・・・人魚姫が、私にそっくりだから」


「・・・?」

ユミが何を言いたいのか、さっぱりわからなかった。