私はジェットなるものを初めて見る。
ゆきもゆりも以前に乗ったことがあるのだという。
だから、私が退院してから一緒にとそう思って彼に連れてってと頼んでくれたのだ。

私は嬉しかった。
絶叫系が好きな私にはもってこいの乗り物である。

この日私はゆきとゆりに頼みごとをしていた。
それは。。。
 ネックレスと指輪を捨てたいから一緒に捨ててほしいと。

これは以前付き合っていた彼に貰ったもの。
こんなものスグに捨てればよかったのだが、それが出来なかった。
実は・・・彼とはこんな事情があったから。

 高校1年のときに、私は彼の子供を降ろしたのだ。
  だが・・彼はそれから私の友達と浮気をしたうえに
 私を振ったのである。この時に私は怒りよりも悲しみが大きかった。
 そして、人を信じることが出来なくなった。
 ・・・悪いことは重なるもの。この時期に親の離婚。
 母に「産まなきゃよかった。」といわれ、父に「お前は居候だ」といわれ。
 親さえも信じることが出来なくなり。
 私の信じれる物はなくなった。
 何度死のうと思ったか知れない・・・。
こんな思い出を彼に出会い、ジェットに誘われたときに川に捨てて忘れよう。
そして新しい自分に生まれ変わろう。そう決めたのだ。


幸せになれると信じて・・・