寂しさを乗り越えながら生きてきた。
幸い、学友等に恵まれ常に笑っていた。
元々人を差別せず平等な、明るい性格だったので人は知れずと集まってきた。
ふと、思った。
人と笑い合うってこんなにも楽しいことなんだな。
その時から太陽の笑顔が生まれた。
しかし、家に帰ると心にぽっかりとあいた何かが笑顔の邪魔をしてきた。
数人の使用人がいるが、あくまでも他人だった。
友の話しを聞いていると、よく親が口うるさいだの、部屋を荒らされるだの愚痴だった。
そういえば。
両親に対してそんな気持ち持ったことがなかった。
思いを押し殺していたし、仕事ばっかりだった両親は自分に対してそんなことしなかった。
心は素直なんだか、意地っ張りなんだか分からなかった。
言い難い何かを心に抱えながら今日も眠る。
そこにイチがやって来た。
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