恋率方程式





黄色いバイクで向かうのはとあるグループの総帥の屋敷。

「まさかこの人がなぁ…」

片手に持つ紙を見る。地図に赤い丸が点けられている。これだけで、この元へ向かったのだとアルトは察したのだった。

しかし、そのグループの総帥とは、父の仕事関係でよく見る人だった。小さい頃から社交礼二としていろんな人に会わされたものだ。優しくて穏やか…というイメージがあったのだが…

「それすら社交礼二…ってことか。」


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程なく屋敷に着く。急いでバイクを止めると、門へと駆け寄る。

「…ん?」

大きな門が空いている。普通この手の物は一見手動だが、自動ドアなハズ。そして人が入ったのを確認して直ぐに閉じるタイプだ。

「…まずい」

中で何か起きているのはそれだけで分かった。屋敷の中に入ったはいいがどこにイチがいるのか分からない。仕方なく庭へと出てみた。

「!!!」

6階ほど上のバルコニーから人の陰が見える。するとその陰が落ちてきた。


「イチっっ!!!」


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