「……っ!」
仕方なく距離を空け、戦闘体型に入る。大丈夫、この人数ならイケる。−−しかし問題は強さだ。眉間に皺を寄せながらじりじりと近づいて来る男達。結構体格ががっしりしている。これならスピード勝負だ、と足にグッと力を込めた。
「……!」
まず一人目。後ろから後頭部を蹴り上げ、さらにナイフの柄でつき気絶させる。こいつは弱かった。
次に二人目はさっきのやつの後ろから襲い掛かってきた。腕を捕まれ殴られそうになったが肘の間接にある急所をナイフの柄でつき、麻痺させ、怯むうちに首に手刀で気絶させる。少しはできるやつだった。
「はぁ…っはぁ…」
そんなこんなで十人倒した。お分かりだろうか。イチはこの時点で誰一人として殺していない。瞬発力と正確さで相手を気絶させていった。
しかし、もう一人スーツの男がいた。
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