しん…と広い部屋が静まる。
すると男がバルコニーの椅子からすくっと立ち上がった。
「殺させない…とは…殺さない、ということか?」
「わからないか。」
イチは鋭い眼光で睨みつける。
それを上からの目線であしらうと、
「道具ごときが…口だしおって…」
椅子の横にあったサイドテーブルからシャンパンを取り上げ、飲み干す。
「…それだけかね?」
「いや−−」
言われた瞬間素早く身を踊らせ、男の首元にナイフを突き付ける。もちろん屈強そうな男達はその速さに唖然とする。
「…っ!!…やってみろ…!」
「っ!?」
男がいきなり暴れだした。首しか抑えていなかったので、バランスを崩し男の身から距離が開いてしまった。すると後ろの男達が一斉にイチに襲い掛かってきた。
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