恋率方程式





この時炎の中にあるものをイチは見ていた。

いくつもの死体。
大人達のためだけに使われていた子供達。そして裏切られた大人の残骸。

『あなたなんて、どうせ死ぬのよ。』

投げ掛けられた言葉。
手にぐっと力を込める。

私は、死なない…

私は…

私は…!

生きる…!!

そう誓った。
あの大人達を見返す。
そんなのではなかったが、こんなところで死にたくなかった。

一歩…
また一歩…

歩きだす。
自分の力で。

その時同時に失い、誓ったったものが二つあった。
一つは感情を表すこと。
もうひとつは−−

「…人を信じること…」

−−そう言ってイチは目を伏せた。


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