初めて素直に言った。
本心でもあり、感謝もあった。
これも初めて。
「……この家には、お前、だけか?」
「あぁ。両親とも大手会社をまとめてるからな。忙しいんだ。」
イチが珍しくアルトへしゃべりかける。
そうか、とは言わなかったがそのかわりにコクりと頷いた。
「この家に一人っていうのも寂しいな。」
確かに。
昨日忍び込んだ時みたこの家は大きかった。
小さい城並で部屋数も多いし、庭なども広い。こんなとこに一人でいたら、嫌でも寂しいと感じるだろう。
だが今は−−
「…私が、いる。」
口をついてきた言葉は自分で言ったのに驚いてしまった。
青年も少し驚きの顔だ。
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