恋率方程式





「…わた、しは…」

イチは夢にうなされ、ついにはうわごとまで言い出した。

「…!?」

それを敏感に察知したアルトは、ソファーから抜け出し、イチの様子を伺う。

「おい、大丈夫か?」
「…わたし、は…」

耳元で呼び掛けるが、まるで反応がない。
全身冷や汗をかいているイチを見てアルトは焦った。

「起きろ!」
「…わはしは…!」

肩を揺らすが応答はなく、苦しそうに悶えるだけ。

「眼を覚ませっ!」
「…生きる…!」

強く揺すって呼び掛けると、やっとイチは目を覚ました。だが、その顔はいたたまれない。顔色が悪く、少し息切れをしている。開いたその目はどこも向いていない。

「おい、大丈夫か!?俺がわかるか?」
「……っ!!?」

やっとアルトの存在に気づいたイチは、素早く身を翻す。

「お前、うなされてたぞ?大丈夫か?」
「…うる、さい…!」


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