久しぶりの健太の家。 俺たちの街から、電車で20分。 小学生のときに、唯と行ったことがあった。 昔と何も変わらない部屋。 中に入ると高橋もいた。 「道木、唯…大丈夫なんでしょ?」 「あぁ、もう大丈夫だ」 「凌、話せよ」 「分かった…」 唯が剣道を辞めた理由。 大きく深呼吸をして、ゆっくり話し始めた。