そのとき、大きな花火が打ち上がった。 「凌っ!花火!」 唯の瞳に映る、大きな花火。 唯の横顔が、可愛くて、愛しくて。 「こんなに近くで見るの初め…」 俺は、唯の唇を塞いだ。 いつもより深いキス。 …唯を、離したくない。 ずっと、触れていたい。 「凌っ…」 ほんのり赤く染まった唯の頬。 それが暑さのせいなのか、恥ずかしさなのか。 唯を独り占めしたい。 そんな俺は、欲張りなのだろうか。