「誕…生日…?」 「うんっ!凌、17歳の誕生日だよっ」 今まで、何の疑いもなく信じていた誕生日。 それが、親が決めたものだと知ったのは 俺が養子だと分かった頃だった。 偽りの誕生日は、祝う意味がない。 そう、思っていたのに。 「…ネックレス?」 「あゆと選んだんだ~っ」 唯が、俺のために選んでくれたネックレス。 シンプルだけど、俺好みのネックレスだった。 「唯、ありがとう。すっげーっ嬉しい」 「へへっ…よかった」