いつものように家に帰ってきた。 遅くまで練習をして、そろそろ空腹も限界だ。 「母ちゃん、腹へったんだけど」 返事はなく、母ちゃんの姿も見当たらない。 なんだか、家の空気が重く感じた。 「…買い物か?」 リビングは真っ暗で、人のいる気配がない。 この時間なら親父も帰ってるはずなのに。 仕方なく電気をつけた俺は、 一瞬で言葉を失った。