朝、ふと目が覚めた。 いつもなら目覚ましで目が覚めるのに、今朝は緊張しているのか、目覚ましが鳴る30分以上前に目が覚めてしまった。 うん、と背伸びをして目覚ましの時を止める。 「今日から、大学生…か」 カーテンを開けて、朝日を浴びながら私は呟いた。 ふと、後方のクローゼットのほうを振りむいた。 そこには今日初めて袖を通す真新しいスーツが掛けてある。 「……ちょっと早いけど、今日は入学式だし準備しようかな」 そう、今日は大学の入学式なのだ。