「せっかく毎日この俺が起こしてやってるんだから、感謝ぐらいしろよな」

「別に頼んでないじゃん」

「おばさんも手を焼いてんだろ? お前の寝起きの悪さにさ」

ニヤッと笑みを作る。

小さい頃はこんな皮肉めいた笑いなんてしなかったのになぁ。

「何見てんだよ。早くしないと遅刻すんぞ?」

そう言われて時計を見たら、家を出なきゃいけない時間だった。