「ジュリエット、私は自分の気持ちを偽っていました。…確かにお前はいい女だと思うよ。けど…」

ステージから降りて、あたしの立っているところまで来てくれた純平。

「俺が好きなのは、こいつなんだ。だからこれ以上、このまま芝居は続けられない」

あたしの方を抱き寄せる。

いつもは乱暴なはずの純平の腕は、今日は優しい。