何を? 何がだろう? 気持ち悪い。 不意に目の前が真っ白になった。 立ってるはずなのに浮いてる感覚に陥る。 やばいと思ってふんばるけれど、立っているのか倒れそうなのかすら分からない。 「おいっ」 気が定まっていなかったせいで雨粒すら感じなかった、あたしの肩を支えたのは温かい体温。 けれどその瞬間、今さっきまでの出来事がフラッシュバックした。 「―――いや…っ!!」 咄嗟にその体温から逃げようと後退する。