それから彼羽鳥さんは常連の仲間入りになった。
でも不思議なのは来る時間がバラバラなこと。
学生ではなく働いているのは知っているがどんな仕事かわからない。
朝早くに来たり昼すぐにふらっと来たり・・今度当たり聞いてみようかな?なんて考えてたら彼が来た。
「ひさしぶり~円ちゃん」
いつの間にか下の名前で呼ばれるようになった。
「本当ですね!お仕事忙しかったんですか?」
「ちょっとね~」
注文を聞かず珈琲を入れる。
挽いた豆にお湯を注ぐと珈琲の香りが広がる。
カップに注ぎソーサーに一口チョコを添えて羽鳥さんの前に置いた。
「チョコ?」
「お疲れのようですので」
「ありがとう」
ふんわり笑う羽鳥さん
格好と中身がギャップがあって最初は戸惑ったけど今は嬉しい。
