そんなある日。 あたしは1人で机に伏せていた。 ミユキはテルと話してるし、トモヤは来ていない。 クラスの友達とも話す気になれず、1人物思いにふけっていた。 そんな時。 「おい。ナオ」 あたしは声に反応して勢いよく顔をあげた。 だって… この声は…… 「ヒロキ…」 大好きな、大好きなヒロキ。 あたしだけに向けられる笑顔が、涙腺を緩めた。 涙が零れないように、必死に耐える。