「あたしができない恋をしてるヒロキと安達さんが羨ましくて‥だから2人の邪魔してた。だけど、救急車の中で安達さんを想って泣くヒロキ見たら、あたしがしてたことは間違ってたんだって、気付いた」


サクラの口から出た、改心の言葉。

最悪な女だとまで思っていたサクラが、ここまで変わった。

俺は嬉しくてたまらなかった。


「俺、もうお前のこと怒ってねーから。反省してんなら何も言わねーし」


俺がそう言うと、サクラは笑った。

サクラの心からの笑顔を、初めて見たかもしれない。

策略結婚から、サクラを救い出してくれる人が、いつか現れるといい。

俺はそう思った。