「ねぇ。」 「まだ何かようですか!?」 さっきからこの美形変態者はあたしの後ろを付いて来る。 ………周りの視線が痛い。 「ねぇ。」 「だから何です…」 スッと綺麗な人差し指があたしの口を封じた。 「名前。俺、由憂(ゆう)っていうから。」 それだけ言って、口角を上げてニッと微笑み、あたしの口から指を離した。 「〜〜〜〜〜〜ッ!!」 その一瞬の出来事に、あたしの胸はドキドキうるさくて。 改めて、美形だなぁーと再確認した。