「大丈夫だから…じゃあ…。」 私は少し駆け足で教室に向かう。 …優くんに悪いことしちゃったな…。 でも、本当に怖かったから。 あのときの恐怖が…フラッシュバックした。 『…待ってよ、お嬢ちゃん。』 頭にあの言葉が遮る。 もう5年も経ったのにまだあの時の感触…声…すべてが残ってる。