そうして見ると、ピアノを弾く男性の指は流れるように動き、素敵なメロディーを次々に奏でていく。 私は息をすることすら忘れ、ピアノの音色に心を奪われた。 演奏はあっという間に終わり、ピアノを弾いた男性が窓を閉めるために窓に手をかける。 その時、ニコリとした爽やかな笑顔が一瞬見えた。 私は今でも、その笑顔と音色が胸に焼きついていた。 ―――― ――――――― ―――――――――――