俺の祈りは全く通じず、あろうことかアイツは園内の動物達を見ず、本を取り出し歩きながら読み始めた。 ………マジかよ。 「本読むことしかできないなんてカワイソー」 ポツリと真城に聞こえない声で白石が言った。 言葉はあまりにも棒読みだった。 1、2年の女子もヒソヒソと話し出す。 ………ったく面倒くせーな…