[完]大人の恋の始め方





とりあえず、ペコッと頭を下げるあたし達。



すると、目の前に1枚の写真が、出された。



「これ、貴女よね?」



その写真は、あたしが見た、友美がラブホに入るもの。



横目で友美を確認すると、彼女はフッと力を抜いた。



そして、何と無く友美の気持ちも伝わってきた。



"この時は、まだ赤ちゃんがいたんだね"



って。



そして彼女は、その写真を手にした。



「そうですね。

確かにこれは、友です。」



すると、校長先生は、はー。とため息をつく。



「こんな写真撮られるなんて、貴女ストーカーにでも遇ってるの?」




……はい?



あたしは思わずポカンとしてしまう。



「ストーカー?」



友美も意味が分からないといった表情を浮かべる。



だって普通は、退学とかって話になるでしょ?



「そう。ストーカー。

貴女、モデルもやっているんだし、いてもおかしくないでしょ?」



……確かに、そうだけどさ。



「え、あの処分は…」



友美が心配そうに校長先生を見つめると、彼女はブッと吹き出した。



「処分?!

嫌ねー、そんなことしないわよ!
今時の女の子なんて皆行ってるし!

佐藤さんだけ処分なんて、不公平でしょ?

だから、処分はナシ!この写真もナシ!


相葉先生もそれで納得しています」



うふふと笑う先生を見て、あたし達も吹き出した。