そんなとき、悠真の声が聞こえたような気がした。 気のせい・・・か。 「・・・っヒカル!!」 気のせいじゃ・・・無い?? そして、開けられた扉。 愛おしい人の顔。 はっきり覚えてるのはそこまで。 それからは、おでこに当たるなんかの感触。 ふわっと抱きあげられる感じ。 そっとささやかれた言葉。 幻聴だろう。 私がそう願ってばかりいるから。 だから、幻聴だろう。