そしたら、ヒカルは泣いていて。 俺はぎょっとした。 今の話、泣けるとこあったか?? 「だって、だってぇ。もう悠真には、お父さんもお母さんもいないんだもん。そしたら、そしたら、いやだもん!!ヒカルだったら、いやだもん!!」 そう言って俺に抱きついて泣きだした。 よしよし、と。頭を撫でると、目を細めて、うれしそうにちょっと笑って。 でも、すぐに泣きだしそうで。 あぁ、愛おしいって、こういうことだったのかな。 って、ちょっと自分の事をわかった気がした。