マスクちゃんの恋。



何を言っても、どこまでも着いてくる気がして、俺は歩く足をゆるめた。




「はぁ、はぁ。やっと・・・追いついた。」



これぐらいで息きれるとか。



ちょっとは運動しろって。



ま、そこが可愛いんだけどさ。



「由香と明音から、聞かなかったのか??」



「あぁうん。聞いたよ。だけど、それだけが真実じゃない気がして。」




さすがヒカル。



「時間、あるか??」



俺はそう言って、返事も聞かずに歩きだした。