「涼」 彼に名前を呼ばれたけど、私は顔を上げなかった。 もし上げてしまったら、茹でだこみたいに真っ赤な顔を見られてしまう。 すると、彼は俯いていた私の顎を手をかけた。 そして、そのまま上を向かされた。 彼の顔も仄かに赤みを帯びている。 「やっぱ、慣れねぇな…」 彼は私の顎から手を離すと、照れたように口に手を当てた。