「ごめんな、涼…」




こいつが風邪を引いたのは俺のせいだ。




俺が追いかけたから、涼は足を滑らせ、池に落ちた…。




くそっ…、俺はこいつに苦しい思いをさせたい訳じゃねぇ…。




俺は左手を握る涼の手に右手をそっと添えた。




今は熱が下がるまで傍に居よう…。




それが今、俺が涼にしてやれる事だ――。