追憶の詩 -浮世抄華-



俺は手拭いを濡らし直そうと、涼の頬から手を離そうとした。




でも、その手は離れなかった。




「これじゃあ、手拭いが濯げねぇじゃねぇか」




無理矢理離す事も出来たが、それだけはしたくなかった。




俺は仕方なく、片手だけで上手く手拭いを絞り、涼の額に乗せる。