コケコッコーというニワトリの鳴き声で目が覚めた。
窓からはいつものように眩しい光が目を刺してくる。
隣には死んだ兄さんのベッド。
小さい頃は、よくこの部屋で喧嘩をした。


私は小さく伸びをしてベッドから転がり落ちた。
部屋のドアを開けて階段を走り、エントランスを駆け抜ける。
外に出て、またいつものように羊に餌を配った。
見ると、父さんと母さんはもう起きていた。

「おはよう、父さん、母さん。」
「おはよう、アビゲイル。いい朝ね。」

父さんは日曜日だっていうのに銃を持っていた。
「父さん、どこかに出かけるの?」
「まずはおはようだろ、アビゲイル。」
父さんは優しくそう言って、私の頭を優しく叩いた。
「そうね。おはよう、父さん!」
「おはよう。俺はどこにも行かないよ。」
「動物の毛皮でも捕ってくるのかと思ってたわ。まぁ、1日休んでちょうだい。明日からはまた忙しいから…」
「ありがとうな。」

一通り会話が終わったところで、私は牛に餌をあげに行った。
小屋の扉を開けると、草と糞の臭いがした。
私はもう慣れたのでどうということはないが、他の人はとても嫌がる。