最初は、お父さんがいなくて、それを必死にカバーしようとしてくれてたお兄ちゃんだけど、段々お母さんはヒステリック状態になっていく内に、お兄ちゃんも我慢出来なくなったのか全てを放棄してしまったんだ。


 おかげで学校には行かずにゲーセンでお金を使い果たしたり、カツアゲしてばっかりになってしまった。

 「千也さんは・・・学校にきても授業を受けなくなっちゃったり・・・肩がぶつかってしまっただけで喧嘩したりで。・・・荒れるってこういう事なのかな、って思った」


 塁さんの話のよると、塁さん達はお兄ちゃんが変わってしまった所為を知らないらしい。

 ほんの少し、安心した。