「ほんとに、いいの」

 「・・・嗚呼」


 そう言って、弓亜はそっと上を向く。

 視線が、ぶつかる。

 こいつの眼鏡のレンズ越しに、こいつの綺麗な目が良く見えた。

 

 「・・・・・・好き、・・・・かも」

 「当たり前だろ」

 ごく、・・・ごく自然に、そして必然的に、顔が近付く。

 

 俺は、こういうのをずっと望んでた。

 ・・・こういうのを。