「・・・まだ、暗いね、外」

 「・・・そうだな」

 抑揚の無い会話が飛ぶ。

 こういう事は、こいつにも分かってたんだろう。

 弓亜は、そっと俺の横に座って「気にしないで、」とだけ言った。



 何が気にしないでだ、馬鹿野郎。

 好きな奴が隣に居て気にせずにいられるかっての。

 ・・・俺は何となく意を決した。